AIに全部やってもらったら、自分が消えていなくなって、誰にも読まれないブログが出来上がる

2026年9月になって、AIの変化スピードにも一服感が出てきた気がします。少なくとも個人的には。

今年前半は「ChatGPTよりGeminiだ」なんて言っていて、数か月前までは「いやClaudeがずば抜けている」とか言っていた気がします。自分が。

しかしそろそろその感想も変わってきました。つまり、「AIってこんなもんだよね」「むしろAIを使わずにやっている人間の方がいいよね」という感覚に、戻ってきています。

私自身、仕事でGoogleWorkspaceを使っている関係で、今年前半のGeminiの発展が目覚ましくなってきたあたりから「AIは本当にすごくて、これから世界を変えていく」と本気で思っていました。それからClaudeのミュトス騒動やら何やらで、Claudeもいいなあと並行してつかうようになり。しかし8月に入った頃から、そうした熱狂が一段落してきた感覚があります(あくまで個人的な感覚ですが)。

「やっと」という言い方のほうが正しいのか。「AIは何でもできる、本当にすごい」というバブルが自分の中から消えて、「AIにやれることってこんなもんだよね」という感覚というか冷静な視点にやっと戻ってきたのかもしれません。

この記事では、変化が速くAIとともに生きていくこれからの時代に、2026年9月現在の、今のところ私が「こうしていこう」と思っていることをまとめます。

絶対にAIにやらせないこと

現在は、私はAIを「調べ物」と「文章を読みやすく整えること」のために使うようにしています。逆に、絶対にやらないと決めていることが3つあります。

  • ブログの記事構成を考えさせること
  • そもそも最初のブログネタを出させること
  • 話の壁打ち相手として使うこと

これらをAIにやらせるということは、自分の判断の軸や考え方を全部AIに委ねることになります。委ねた結果できあがるのは、無難でトゲのない、誰にも刺さらない「自分」が消えた文章です。万人受けする記事は、結局誰にも深く読まれないし、誰にも支持されません。その瞬間だけ表面的に支持されて、すぐに忘れ去られるものだ、というのが私の結論です。

同じ理由で、以下もAIにはやらせません。

  • 人生相談・経営相談全般:物事の方向性は自分で決めなければならないことだから
  • 戦略の壁打ち全般:AIとの壁打ちで行き着く答えはつまらないものになりがちで、これは分野の先人に聞いたり、本を読んだりして得るべきものだから

AIにやらせていいこと

一方で、以下のような使い方は積極的にしています。

  • 全く知らないことについて、検索代わりにざっくり調べる
  • ブログ記事の内容を読ませて、読みやすく構造化する(ただし、たまに意図せず追記・書き換えされることがあるので要注意)

Geminiはもう「調べ物・ディープリサーチ専門」という位置づけです。とはいえ何もかも任せているわけではなく、全く知識がないことを調べる程度にとどめています。あとは音声入力はClaudeに比べたら日本語の会話の自然さが別格なので、ちょこちょこ相槌や言い換えをしてもらう相手として使っています。

それでもAIにゼロからブログを書かせることはしません。そのやり方で書いたら、ただ記事をアップするという目的をクリアするだけの作業になってしまい、書いている意味がなくなるからです。画像生成も同様で、ブログのサムネイル画像なども作らせていません。純粋に、自分という人間を出す場であるはずのブログに、人間が消えることで、誰にも刺さらず誰にも読まれない文字の羅列が生まれるだけだと思っています。

要するに使い方としては、仕事の手引きを読み込ませたり、たまにビジネスメールの本文を作ってもらったりする程度です。結局、AIで一番便利なのは「検索の延長」なのかな、という感覚に(今のところ)落ち着いてきました。

運用面でも変えたこと

以前はClaudeにすべてのメモリを持たせ、自分について記憶させることで自分だけの回答を得ようとしていました。最初はなんとなくいい回答をしてきているように思っていました。でも、やっぱり何かそれがしっくりこなかったり、「それ本当かな?」って疑問になったり、かえってイライラさせられる回答が増えたりしてきました。ちなみにずっと同じチャットで会話を続けていたのでひどいときは、一回で現在のセッションの50%も消費することすらもありました。それでいて大した回答が返ってこないと。

なので最近は、メモリの保存機能をオフにして、毎回新しいチャットを単発で立ち上げるスタイルに変えました。その結果、使用量が上限にかかることがほとんどなくなりました。モデルもOpus5からSonnet5です。Opusもいちいちこんな見落としはありませんか的な回答の要素を毎回混ぜてくるので、Sonnetくらい素直な回答をする方がいい気がして。おかげで週間制限ギリギリだった使用量も今では90%余るようになりました。

Google Workspaceも契約していますが、Geminiに文章やGoogleドキュメントを生成させても、やはり意図しないものが出来上がってしまうことが多いです。ある程度の「型」を作ってもらうにしても、結局中身は自分の目で確認しなければなりません。「何もかも自分の代わりにやってもらえる」という考えは幻想なのだと痛感しています。確かに仕事は早くなったかもしれませんが、それがすべてではないのです。

ちなみにGemini Notebook(NotebookLM)はだいぶ多用しています。取り込める仕事の手引きやマニュアル系(著作権のルール内でやれるもの)を読み込ませて正確な調べ物をするにはこれが最高にいいですね。本腰を入れて複雑な案件をやるときはCherry StudioにQwen3 Embedding 8Bを埋め込みでClaudeで動かすようにしています。

AIに任せられるもの、任せられないもの

整理すると、ひとつ「ブログ」という営みにおいては、大きく2つの領域に分かれると思います。

AIに任せられない核心部分:たとえば「(読んだ結果として)読者の共感を起こす」という部分です。これはAIには書けません。まあ自分でもそれは難しいのですが。とはいえ少なくともそれは自分自身の体験や感情から出てくるもの、自分で書かざるを得ない部分だとおもっています。

AIで代替されやすい部分:単純な「ノウハウを紹介する記事」については、それを必要とする人は結局AIで検索する。というか私もそうしているので。もっとも、すべてが単純なノウハウというわけではなく、人間の判断が絡む部分はAIでは代替できません。だからノウハウ系の記事を作るのではなく、そういうノウハウを実践した結果自分はどんな体験をしたか、みたいな記事なら面白いのかもしれませんね。

だからこそ、これからのブログに必要なのは、単に「何かのやり方」を書くことではなく、それが自分にとって何をもたらしたのか、どんな意味があったのか、自分の人生にどんな変化をもたらしたのかという、個人的な体験の共有なのだと思っています。

これから

このブログはあくまで私が、自分が一人事務所を運営するのにどうやってこれら生成AIやその周辺にあるツールを使って運営していくか、ということを記録し、その時の考えをまとめていくつもりで立ち上げました。これまでのようなAIに対する過剰な期待、いわば「バブル」を取り除いたときに、AIが実際どんな価値や意味をもたらすのか。あるいはもたらさないのか。そういったことを、これからこのブログにどんどん記録していこうと思います。